今月の主題 臨床化学とHPLC
話題
HPLC法によるLDL粒子サイズの分析
山村 卓
1
,
木田 一成
1
Taku YAMAMURA
1
,
Issei KIDA
1
1国立循環器病センター研究所病因部
キーワード:
リポ蛋白/動脈硬化/small
,
dense LDL
Keyword:
リポ蛋白/動脈硬化/small
,
dense LDL
pp.1314-1316
発行日 1996年11月15日
Published Date 1996/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903167
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はじめに
血漿リポ蛋白代謝異常症は動脈硬化の危険因子としてよく知られている.動脈硬化の発生と関連するリポ蛋白異常として,その量的異常だけでなく,質的異常が指摘されている.最近,低比重りポ蛋白(LDL)の中でも粒子サイズが小さくて,密度の高いLDL(small, dense LDL)は,特に動脈硬化惹起作用の強いことが明らかにされている1,2).
一般に,LDLの粒子サイズは超遠心分離したLDLを,ポリアクリルアミド濃度勾配ゲルを用いた電気泳動法によって分析される.しかし,この方法は煩雑であり,多数検体の分析には適当でない.そこで,分離能の改善された高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によってLDL粒子サイズの分析を試み,さらに高脂血症症例のLDL粒子サイズを検討した.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.