今月の主題 腫瘍マーカー―最近の進歩
体液・分泌液の腫瘍マーカー
尿中BFP
石井 勝
1
,
清野 祐子
2
,
田利 清信
1
Masaru ISHII
1
,
Yuko SEINO
2
,
Kiyonobu TARI
1
1埼玉県立がんセンター
2埼玉県立がんセンター臨床検査部
キーワード:
尿中BFP
,
腫瘍マーカー
,
膀胱癌
Keyword:
尿中BFP
,
腫瘍マーカー
,
膀胱癌
pp.1281-1286
発行日 1995年11月15日
Published Date 1995/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902739
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
尿中BFPは膀胱癌に有用な腫瘍マーカーで,膀胱癌の陽性率は60~70%である.しかも,早期膀胱癌は60~70%台の陽性率で,尿細胞診に比しきわめて有用である.他方,良性泌尿器疾患の偽陽性率は15%前後で,とりわけ膀胱炎の偽陽性率が60~80%と高い短所がみられた.さらに,尿中BFPは膀胱癌の病状経過,特に治療効果判定にも役だつ.BFP抗体感作ラテックス凝集による尿BFP簡易測定法は膀胱癌のスクリーニングに役だつと思われる.〔臨床検査 39:1281-1286,1995〕
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.