特集 免疫組織・細胞化学検査
臓器別応用例
6.神経系
1)神経系の発生異常
渡辺 芳夫
1
,
高橋 雅英
2
Yoshio WATANABE
1
,
Masahide TAKAHASHI
2
1名古屋大学医学部外科学第一講座
2名古屋大学医学部病理学第二講座
pp.223-226
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902718
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はじめに
腸管神経系の研究は,免疫組織化学の発達によって,構造や機能の面だけでなく,その発生に関しても急速な進歩を遂げつつある.
腸管神経系は,一般に神経節における神経伝達物質や微細構造上の特徴が,交感神経系や副交感神経系の神経節と異なり,中枢神経系と類似していることから,第3の自律神経系と考えられている.FurnessとCostaによれば,ヒトの腸管に内在する神経細胞の数は107~108個と試算されており,これは脊髄の全細胞数にも匹敵する.
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