今月の表紙 臨床細菌検査
Clostridium difficile
猪狩 淳
1
1順天堂大学医学部臨床病理学教室
pp.986-987
発行日 1995年9月15日
Published Date 1995/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902584
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Clostridium difficile (デフィシレ菌)は偏性嫌気性菌であり,きわめて良好な芽胞を形成するグラム陽性桿菌である.形態は太くて長く,0.5×6~8μmの大きさで,周毛性の鞭毛を有する.芽胞は偏在性ないし端在性に位置する.
発育には厳密な嫌気的環境が必要で,血液寒天培地,GAM寒天培地では37℃,24~48時間の培養で,円形,不透明,辺縁がやや不整で,光沢のないコロニーを形成する.選択培地であるCCFA (cycloserine-cefoxitin-fructose egg yorkagar)培地上のコロニーは直径3~5mmで,菊花状を呈するのが特徴である.
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