Japanese
English
今月の特集2 Clostridium difficile感染症
Clostridium difficile
Clostridium difficile-a brief overview of the organism
田中 香お里
1,2
1岐阜大学生命科学総合研究支援センター嫌気性菌研究分野
2岐阜大学大学院連合創薬医療情報研究科
キーワード:
有芽胞桿菌
,
Clostridium difficile感染症(CDI)
,
トキシンA
,
トキシンB
,
疫学
Keyword:
有芽胞桿菌
,
Clostridium difficile感染症(CDI)
,
トキシンA
,
トキシンB
,
疫学
pp.1114-1118
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103561
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
■Clostridium difficileは,ヒトや動物では腸管内を棲息場所にする細菌である.
■C. difficileは偏性嫌気性菌であるが,芽胞を形成するため大気環境下でも休眠状態で生き残り,再びヒトなどの腸管に入ると発芽し毒素産生株は毒素を産生する.
■C. difficile感染症を起こす株は,トキシンA,トキシンBの両方を産生する株とトキシンAは産生せずトキシンBのみを産生している株があるが,どちらも院内感染菌として重要である.
■北米・欧州の主要な流行株(PCRリボタイプ027型,078型)は強毒株でトキシンA,Bの産生が亢進し,腸管粘膜への付着性も強いことが示唆されている.
■現時点ではわが国で強毒株の流行はみられないが,今後も注意が必要である.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.