特集 ホルモンと生理活性物質
各論
2.下垂体前葉ホルモン系
1) GH
片上 秀喜
1
,
松倉 茂
1
Hideki KATAGAMI
1
,
Shigeru MATSUKURA
1
1宮崎医科大学第3内科
pp.72-76
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902177
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
生合成・分泌・機能
1.生合成
1)視床下部性GH分泌調節(図1)
下垂体のGH (growth hormone;成長ホルモン)分泌は中枢神経系によって調節されている.ストレスなどの刺激は中枢神経系,特に大脳皮質に作用し,脳内の各種の生理活性アミンやペプチドを介して,最終的には視床下部に存在する作用の相反する2つのホルモン,促進性のGH分泌促進因子(growth hormone-releasing hormone;GHRH)と抑制性のソマトスタチン(somatostatin;SRIF)の複合作用の結果,GH分泌が生ずる.血中に放出されたGHは末梢の標的組織(肝臓,脂肪組織,軟骨,骨格筋やその他の広範な組織)に作用し,各組織でインスリン様成長因子-I(IGF-I,別名ソマトメジンC; somatomedin C, SM-C)を産生し,成長や脂肪分解などの各種の生理作用を発現する.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.