特集 ホルモンと生理活性物質
総論
4.ホルモン異常と遺伝子診断
3)膵臓系
柱本 満
1
,
春日 雅人
1
Mitsuru HASHIRAMOTO
1
,
Masato KASUGA
1
1神戸大学医学部第2内科
pp.40-48
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902169
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糖尿病の病型と遺伝子
糖尿病は生体内での相対的インスリン作用不足の結果,種々の代謝異常がもたらされる全身性疾患であるが,その発症には遺伝因子,環境因子が複雑に関与していると考えられている.現在,わが国における糖尿病の発症頻度は約1人/20人の割合とされており,その病型は大別してインスリン依存性糖尿病(IDDM),インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の2型に分類される.一卵性双生児での糖尿病発症一致率はIDDMで約45%,NIDDMで約90%という報告が多く,両者とも何らかの遺伝因子の関与が明白である.
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