特集 ロボティクスと臨床検査
Ⅳ.検体搬送システム
2. 導入のフィロソフィ
3)鹿児島市医師会臨床検査センター
小園 時夫
1
Tokio KOZONO
1
1(社)鹿児島市医師会臨床検査センター検査部
pp.145-151
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901754
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
近年の臨床検査技術の進歩,自動化,システム化の飛躍的発展は,臨床の場に有効な検査データを提供するうえに大きな役割を果たしてきた.しかし社会情勢の変化,なかんずく医療情勢においては急速な老齢化,慢性疾患の増加,さらに予防,検診などさまざまな変貌がみられる今日,臨床検査に対するニーズも多様化し検査体制も時代とともに新たな発想が求められている.検体搬送システムは,すでに佐々木1,2)によって考案,実用化され広く知られるところであるが,昨今の医療環境の変化とあいまって,その関心は一段と高まってきた.この時機に当検査センターにおいても,日立製作所の検体搬送システム(日立般送システム)3)と東亜医用電子のHS410システム4)を導入し,2年にわたって日常検査に応用してきたのでシステム構築の経過と評価について概説する.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.