特集 ロボティクスと臨床検査
Ⅱ.センシング
1.電気的センシング
嶋津 秀昭
1
Hideaki SHIMAZU
1
1杏林大学保健学部生理学教室
pp.32-35
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901732
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
検体の化学量,物理量の計測には,多くの種類の計測技術が利用されている.特に対象とする量を定量的に一定の基準をもって測定するためには,各種のセンサ(トランスデューサ)が必要になる.センサとは感覚器のことを言うが,一般にトランスデューサの意味でよく使われる.トランスデューサとは変換器を言い,各種の情報を異なった物理量に変換する際に用いられる.
化学量,物理量の計測のためのセンサの多くは,必ずしも生体や検体検査のために考案されたものではないが,検体検査に際しては,①対象となる血液,体液,組織などに変成を起こさないこと,②これらの物質中で安定に動作し続けること,③診断に誤りのないよう高精度に計測しうること,などの諸条件が満たされなければならない.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.