特集 ロボティクスと臨床検査
Ⅱ.センシング
5.化学的センシング
高原 喜八郎
1
Kihachiro TAKAHARA
1
1大東医学技術専門学校
pp.53-57
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901736
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はじめに
化学的センシングとは,検体中の目的物質量(mol/lなど)を,それに比例した電気信号量(電流,電圧など)に変換して,それらの電気信号量を測定して検体中の目的物質量として表示するシステムであると定義されよう.このシステム中で,物質量(化学量)を電気量に変換する素子を化学センサ(図1)と称し,多成分の混在する検体試料中から目的物質のみをより分け認識する"物質認識部"と,より分けた物質量を信号に変換する"信号変換素子"から成っている.すなわち,本稿においては溶存O2量は電流量に,pH (H+濃度),イオン電極(Na+,K+,Cl-),ドライケミストリ(Na+,K+,Cl-)は起電力量(電圧の変化量)に変換し,その他の物質を定量するドライケミストリでは光電流に変換して測定が行われている.
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