今月の主題 粘膜免疫と臨床検査
粘膜組織の検査
大腸
日比 紀文
1,2
,
岩男 泰
3
,
渡辺 守
1
,
土屋 雅春
1
Toshifumi HIBI
1,2
,
Yasushi IWAO
3
,
Mamoru WATANABE
1
,
Masaharu TUCHIYA
1
1慶應義塾大学消化器内科
2慶應がんセンター診療部
3東京都立大塚病院内科
キーワード:
粘膜免疫
,
腸管免疫
,
炎症性腸疾患
Keyword:
粘膜免疫
,
腸管免疫
,
炎症性腸疾患
pp.775-779
発行日 1993年7月15日
Published Date 1993/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901603
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腸管は感染防御機構として特殊なリンパ装置を有し,免疫臓器として重要な役割を担っている.大腸生検組織の検討は,免疫反応の場としての病変局所の追求を可能にし,種々の感染性腸炎のみでなく原因不明の炎症性大腸疾患の病態解明の手がかりを与えることにもなる.潰瘍性大腸炎では自己抗体産生のB細胞の増加や,T細胞系の機能異常がみられる.一方,Crohn病では単球/マクロファージ系細胞の活性化が特徴であり,その機能異常が想定される.〔臨床検査37(7):775-779,1993〕
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.