TOPICS
好中球67kDa蛋白質
柿沼 カツ子
1
1東京都臨床医学総合研究所
キーワード:
CGD
,
NADPHオキシダーゼ
,
67 kDa蛋白
,
細胞質因子p67―phox
Keyword:
CGD
,
NADPHオキシダーゼ
,
67 kDa蛋白
,
細胞質因子p67―phox
pp.419-421
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901507
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.スーパーオキシド(O―2)産生とその異常症(CGD)
白血球のO―2生成酵素,すなわちNADPHオキシダーゼの研究は,この約10年の間に大きく進歩した.その理由は,この酵素系の異常症である慢性肉芽腫症(clonic granulomatous disease;CGD)の白血球の研究により,欠損している蛋白が分子レベルで解明されたことによる1,2).
NADPHオキシダーゼは単一酵素ではなく細胞膜に局在する膜因子(チトクロムbとフラビン)と,細胞質因子(47kDaと67kDaの蛋白,および低分子量G―蛋白)から成る複合酵素系である.白血球が刺激を受けると,これらの3つの細胞質因子は互いに会合して細胞膜へ移行し,膜因子と結合してNADPHオキシダーゼ活性が誘導される3)(図1).
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.