今月の主題 ビタミンをめぐる臨床検査
話題
ビタミンと老化
藤田 拓男
1
Takuo FUJITA
1
1国立療養所兵庫中央病院
キーワード:
骨粗鬆症
,
過酸化脂質
,
コラーゲン
Keyword:
骨粗鬆症
,
過酸化脂質
,
コラーゲン
pp.284-285
発行日 1992年3月15日
Published Date 1992/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901013
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1.はじめに
老化は,①すべての人に例外なく起こり,②不可逆的で一度進んだら後戻りせず,③休まずに絶えず進行し,また,④有害な現象である.いくら長生きをしても125歳を超える人はほとんどないことからみても,生まれつき寿命は大体決まっているように,老化は遺伝子によって大枠が決まっている.しかしながら一方では,環境因子がいろいろな影響を与えうることは日常の経験によってよく知られている.その中でも,もっとも重要なものは,栄養因子であり,さらに微量かつ強力な栄養成分がビタミンである.したがって,ビタミンは老化の過程になんらかの影響を与えうることはいうまでもない.ビタミンの老化に対する影響は必要量を確実に摂取しているか否か,薬剤として大量に使って効果があるか否か,すなわち生理的な面と薬理的な面に分けられる.
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