特集 美しく老いるために―高齢化に備える皮膚科診療
第Ⅰ章 高齢者診療で必要な基礎知識
3 老化の発症機序
-❸真皮の老化
山本 俊幸
1
Toshiyuki YAMAMOTO
1
1福島県立医科大学,皮膚科
キーワード:
コラーゲン
,
エラスチン
,
solar elastosis
,
advanced glycation end products
,
活性酸素
Keyword:
コラーゲン
,
エラスチン
,
solar elastosis
,
advanced glycation end products
,
活性酸素
pp.765-770
発行日 2018年5月31日
Published Date 2018/5/31
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000757
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皮膚の老化には内因性老化と外因性老化とがある。前者は自然老化ともいわれ,後者の代表は紫外線による光老化である。内因性と外因性の老化が絡み合って,皮膚の老化がおきてくる。紫外線のうち波長が長いUVAの一部は,真皮深層まで到達し,細胞外基質蛋白にも影響を及ぼす。真皮線維芽細胞は自然老化あるいは光老化の影響を受け,コラーゲンの産生が低下し,細胞外基質蛋白分解酵素が上昇する。他にも皮膚老化を制御する分子機構が近年明らかにされつつある。本稿では,真皮の老化について最近の知見を紹介した。
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