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B型劇症肝炎ウイルス
小坂 義種
1
1三重大学臨床検査医学
キーワード:
variant-type HBV
,
wild-type HBV
,
B型劇症肝炎
Keyword:
variant-type HBV
,
wild-type HBV
,
B型劇症肝炎
pp.1213-1214
発行日 1991年11月15日
Published Date 1991/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900772
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今からちょうど4年前の7月,われわれにとっては悪夢ともいうべき事態が発生した.20日間に2人の医師があいついでB型劇症肝炎で死亡し,1人の看護婦がB型重症急性肝炎に罹患したというものである.
当時は連日,新聞や週刊誌などに取り上げられ,病院関係者,なかでも病院長や小児科の教授,ウイルス肝炎対策委員長であった筆者などは苦渋に満ちた日々を送っていたものであった.7月16日には緊急にウイルス肝炎対策委員会を開き,職員全員にHBVに対する注意を喚起し,それに相前後して小児科医師,看護婦の肝機能,HBs抗原,IgM-HBc抗体を測定し,新規肝炎発生者のないことを確認するとともに,3人の血清を自治医大予防生態の真弓忠教授に送り,デルタウイルス関与の有無などの検索を依頼した.このことがきっかけとなり後日,真弓教授らにより劇症肝炎ウイルスともいうべきHBVの変異ウイルスが発見された.
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