増大号 肝疾患 臨床検査でどう迫る?
2章 急性の肝疾患
スコアリングによる自己免疫性肝炎の診断
大平 弘正
1
1福島県立医科大学医学部消化器内科学講座
キーワード:
自己免疫性肝炎
,
AHI
,
スコアリング
,
自己抗体
Keyword:
自己免疫性肝炎
,
AHI
,
スコアリング
,
自己抗体
pp.1098-1101
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203421
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はじめに
自己免疫性肝炎(autoimmune hepatitis:AIH)は,何らかの機序によって自己の肝細胞に対する免疫学的寛容が破綻し,肝障害をきたす疾患である.通常は慢性肝炎として発見されることが多いが,急性肝炎ないしは重症肝炎,急性肝不全として発症する症例が存在する.急性肝炎として発症するAIHは,抗核抗体陽性や免疫グロブリンG(immunoglobulin G:IgG)高値といった典型的な所見を示さないこともあり,診断に苦慮することがある.
本稿では,AIHの病態やスコアリングを用いたAIHの診断について概説する.
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