特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド
各論
2 公害性・医原性金属
5)金(Au)
伯耆 惟之
1
Nobuyuki HOUKI
1
1塩野義製薬(株)臨床検査部シオノギバイオメディカルラボラトリーズ
キーワード:
金剤
,
金チオリンゴ酸ナトリウム
,
血清金濃度
,
原子吸光分析法
,
臨床的意義
Keyword:
金剤
,
金チオリンゴ酸ナトリウム
,
血清金濃度
,
原子吸光分析法
,
臨床的意義
pp.1458-1461
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900353
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はじめに
金(Au)剤による慢性関節リウマチ(RA)の治療は,1927年Landeが初めて試みた.その後,1935年Forestierが多数例の経験を報告して,今日のAu療法の基礎を築いた.Au剤はRAの免疫異常の改善に有効な免疫調節剤の一つとされているが,比較的副作用の頻度が高いため,その防止や有効濃度域確認の観点から体内濃度が測定されてきた.
Au濃度の測定法に関しては,古くは比色法などが用いられていたが,感度・簡易性などの面から,原子吸光分析法が最も広く利用されている1~5).
以下,RAと治療薬,Au剤の体内動態,副作用,測定の意義を述べ,Au濃度測定法を紹介したい.
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