特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド
各論
1 生体に必要な元素
2)カルシウム(Ca)
寺澤 文子
1
,
野本 昭三
1
Fumiko TERASAWA
1
,
Shozo NOMOTO
1
1信州大学医療技術短期大学部
キーワード:
総Ca
,
o-CPC法
,
原子吸光分析法
,
イオン化Ca
,
赤血球内Ca
Keyword:
総Ca
,
o-CPC法
,
原子吸光分析法
,
イオン化Ca
,
赤血球内Ca
pp.1393-1400
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900335
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はじめに
血液1l中に含まれるカルシウム(以下,Ca)は2.25~2.75mmol(9.0~11.0mg/dl)で,血漿(血清)中総Ca(イオン形48~55%,蛋白結合形40~50%,有機酸または無機酸との結合形数%)と赤血球内Caに分けることができる.
このうち総Ca(total Ca;以下,T-Caと略す)は血清無機リン値と対応させて,副甲状腺機能異常や骨疾患のスクリーニングと経過観察などに欠かすことのできない臨床検査項目として利用されてきた.一方,血漿Ca測定に求められる正確度と精密度(誤差の許容限界)は,その生理的変動幅が小さいことに由来して1%以下とされている.
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