特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド
各論
2 公害性・医原性金属
6)白金(Pt)
髙橋 修
1
Osamu TAKAHASHI
1
1(株)エスアールエル臨床化学部
キーワード:
白金錯体
,
シスプラチン
,
フレームレス原子吸光光度法
,
限外濾過
,
標準添加法
Keyword:
白金錯体
,
シスプラチン
,
フレームレス原子吸光光度法
,
限外濾過
,
標準添加法
pp.1462-1465
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900354
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はじめに
白金(Pt)は原子番号78,原子量175.09で,周期律表Ⅷ群に属する元素であり,銀白色で銅と同じ程度の硬度である.酸に対する抵抗性があることから,歯科領域や医療器具,機器の一部分として広く用いられている.
Ptが注目されるきっかけとなったのは,1965年,Rosenbergら1)が,Pt電極を用いた大腸菌の実験であった.それを機に研究が進められた結果,Pt錯体として抗腫瘍性があることが明らかになった.中でもシスプラチンは,注目されている抗癌剤である.本稿ではシスプラチンの測定法を中心にして述べることにする.
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