今月の主題 生殖
技術解説
睾丸の生検
藍沢 茂雄
1
,
加藤 弘之
1
Shigeo AIZAWA
1
,
Hiroyuki KATO
1
1東京慈恵会医科大学病理学教室
キーワード:
生検
,
睾丸
,
男性不妊
,
精子形成能
,
停留睾丸
Keyword:
生検
,
睾丸
,
男性不妊
,
精子形成能
,
停留睾丸
pp.531-535
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900136
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睾丸の生検は,男子不妊症で無精子症・高度乏精子症および性腺機能不全症の診断,治療方針の決定と予後判定を目的にして行う.精子形成能の組織学的判定には,Johnsenのスコアカウント法を用いる.通常,100個の精細管のなかの精子や造精細胞を数え,その平均値を算出する.男性不妊症には,成熟抑制,造精細胞低形成,セルトリ細胞単独症,クラインフェルター症候群や他の性染色体異常,停留睾丸,放射線障害,流行性耳下腺炎性睾丸炎などがある.これらの形態学的特徴につき簡略に記述した.このうち,特に胚細胞腫瘍の発生頻度の高い停留睾丸で,しばしば認められる精細管内悪性胚細胞につき,触れた.
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