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今月の特集 肥満と健康障害
肥満と健康障害
高血圧
Hypertension
横田 健一
1
,
曽根 正勝
1
1聖マリアンナ医科大学代謝・内分泌内科
キーワード:
肥満
,
メタボリックシンドローム
,
高血圧
Keyword:
肥満
,
メタボリックシンドローム
,
高血圧
pp.585-591
発行日 2024年5月15日
Published Date 2024/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203614
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Point
●多くの疫学研究から肥満では高血圧を発症しやすいことが示されている.
●わが国では経時的に肥満が増加していることから,高血圧における肥満の寄与度は今後ますます大きくなるものと推測されている.
●肥満で高血圧を発症するメカニズムとして,血行動態の変化,交感神経活動亢進,レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)活性化,インスリン抵抗性,アディポサイトカインの関与など複数の要因が推定されている.
●予防,治療ではまず減量や減塩を含む食事療法,運動療法などの生活習慣の改善が必要である.
●薬物治療では糖代謝異常やインスリン抵抗性の改善効果を有すると報告のあるアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)やアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬を優先的に投与することが望ましいが,しばしば治療抵抗性高血圧を呈し,複数種類の降圧薬投与を要することも多い.
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