発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006320898
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わが国の循環器疾患の疾病構造の特徴は,脳卒中が多く,虚血性心疾患が少ないことである.この特徴は,わが国では高血圧がより強く脳卒中に影響することによる.脳卒中死亡率,発症率が高かった1965年ころは,国民の血圧水準,高血圧の頻度はもっとも高かった.脳卒中死亡率の減少は,国民の血圧水準の低下とともに生じた.血圧水準の低下には,国民の食塩摂取量の減少が大きく寄与したと考えられる.高血圧者の治療率は,非薬物療法も含め,いまだ十分とはいえない.国民の血圧水準のさらなる低下には,より一層の減塩と,減塩環境の整備が必要である
©Nankodo Co., Ltd., 2006