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今月の特集2 免疫学的機序による血小板減少
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
Idiopathic thrombocytopenic purpura(ITP)
桑名 正隆
1
1日本医科大学大学院医学研究科アレルギー膠原病内科学分野
キーワード:
自己抗体
,
トロンボポエチン
,
TPO
,
巨核球
,
網状血小板
Keyword:
自己抗体
,
トロンボポエチン
,
TPO
,
巨核球
,
網状血小板
pp.1040-1046
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203096
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Point
●特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は原発性免疫性血小板減少症に加えて,Helicobacter pylori関連,ウイルス生ワクチン接種後,急性ウイルス感染症後を含む,わが国独自の疾患概念である.
●ITPの病態は,抗血小板自己抗体による末梢での血小板破壊亢進と骨髄での血小板産生障害である.
●ITPの診断は血小板減少をきたす他疾患の除外が基本である.系統的な病歴,自覚症状,身体所見,末梢血検査,凝固検査,感染症検査,免疫関連検査,骨髄検査によって行う.
●血小板単独の減少に加えて,網状血小板,トロンボポエチン(TPO)などITPに特異的な臨床検査項目を取り入れてITPを積極的に診断する基準が提案されている.
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