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今月の特集 対比して学ぶエコー所見で鑑別に悩む疾患
胃:胃癌と急性胃粘膜病変(AGML)
Gastric cancer and acute gastric mucosal lesion(AGML)
倉重 佳子
1
1社会医療法人天神会古賀病院21臨床検査課
キーワード:
胃癌
,
4型進行胃癌
,
急性胃粘膜病変
,
AGML
,
胃壁肥厚
,
層構造温存
Keyword:
胃癌
,
4型進行胃癌
,
急性胃粘膜病変
,
AGML
,
胃壁肥厚
,
層構造温存
pp.36-40
発行日 2021年1月15日
Published Date 2021/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202543
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はじめに
胃壁肥厚をきたす疾患には,胃癌をはじめとする腫瘍性疾患や急性胃粘膜病変(acute gastric mucosal lesion:AGML),胃潰瘍などの炎症性疾患などがある.時に別の疾患であっても類似した超音波所見を呈し,診断に苦慮する場合がある.病変の部位を正確に把握したうえで,肥厚の程度,層構造の状態,エコーレベル,可変性や伸展性,壁の変形,内腔の状態,蠕動の状態,壁外の変化,血流などのさまざまな所見を詳細に画像解析することで鑑別診断が可能となる1).また,臨床症状なども考慮し,総合的に考えていくことでより診断精度が高まる.
本稿では,胃癌とAGMLの類似した超音波所見を呈する症例を提示し,Bモード断層像を中心に鑑別すべきポイントについて述べる.
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