今月の主題 消化器薬の使い方—その効果と限界
消化性潰瘍とその類縁疾患
急性胃粘膜病変(AGML)の薬物療法
野見山 哲
1
1海老名総合病院・内科
pp.620-622
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900806
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急性胃粘膜病変(AGML;acute gastric muco-sal lesion)とは,突発する上腹部痛,悪心,嘔吐,げっぷ,胸焼け,食欲不振や腹部膨満感,吐・下血などの消化器症状を呈し,緊急内視鏡検査によって,粘膜の浮腫,発赤,びらん,出血,潰瘍形成などの,急性胃炎,急性出血性胃炎,急性びらん,急性出血性びらん,急性胃潰瘍のいずれか,あるいはいくつかの所見を認めるものを総称して呼び,多くは原因を指摘できることが少なくない.急性胃粘膜病変(AGML)か急性胃病変(AGL)かは論議のあるところで,また虚血性胃炎の概念の提唱もあり,一般臨床家を混乱させているが,内視鏡診断時の形態診断としての急性胃粘膜病変(AGML)が一般的に用いられている.
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