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今月の特集2 IgG4関連疾患の理解と検査からのアプローチ
蛋白分画検査からIgG4関連疾患を疑う—臨床検査部が主導してのIgG4高値の検出
Suspect IgG4 related disease through serum protein fractions:Detection of patients high IgG4 values with decision making of a Clinical Laboratory
松村 充子
1
,
松尾 収二
1
1天理よろづ相談所病院臨床検査部
キーワード:
免疫グロブリンG4
,
IgG4
,
蛋白分画
,
高グロブリン血症
,
IgGポストゾーン
Keyword:
免疫グロブリンG4
,
IgG4
,
蛋白分画
,
高グロブリン血症
,
IgGポストゾーン
pp.907-913
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202443
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Point
天理よろづ相談所病院では,①臨床検査部の判断で蛋白分画を実施し,②蛋白分画検査から免疫グロブリン(Ig)G4高値を読み取り,③この結果をもとに主治医に報告している.
①もともと,M蛋白の存在を主治医に知らせるために,血清グロブリン値が4g/dL以上の場合は,検査室の判断で蛋白電気泳動を行っていたので,その流れをそのまま活用した.
②IgG4は等電点が低く陽極側に易動するため,その易動度はfast-γ位となる.fast-γ位にバンドはあるが,これが不明瞭な場合は,5倍希釈と原倍のIgGを測定し,その差がおよそ200mg/dL以上の場合はIgG4高値と判断する.これはIgG4高値の場合,IgGがポストゾーンのために偽低値になることを活用したものである.
③IgG4濃度がおおむね450mg/dL以上であれば蛋白分画検査で検出できる.過去約2年の間に12例の報告を行った結果,主治医はほぼ全例,報告に従って診療を行っていた.
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