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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
3章 消化器疾患
急性胆囊炎・急性胆管炎
Acute cholecystitis・Acute cholangitis
鈴木 淳一
1
1板橋中央総合病院消化器病センター外科
pp.412-413
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201947
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急性胆囊炎は,発熱や右季肋部痛を主訴とする急性腹症である.原因としては,胆囊結石や胆泥により胆囊管が閉塞し,胆汁に細菌感染が合併することで発症する.また,無石胆囊炎といわれる胆囊捻転症や胆囊壁の虚血流障害を原因とするものをまれに認める.診断は,腹部超音波検査が極めて有用とされる1).治療は,抗菌薬投与や経皮経肝胆囊ドレナージなどの保存的加療,もしくは,発症早期であれば緊急手術(胆囊摘出術)の適応となる.
急性胆管炎は発熱,黄疸を伴うことが多く,重症化すると致死的な疾患である.原因は総胆管結石による閉塞が多く,その他には胆管・十二指腸乳頭部腫瘍による閉塞や自己免疫性が挙げられる.治療は,抗菌薬投与に加え,迅速な胆管ドレナージ(経乳頭的,経皮的)を必要とすることが多い.
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