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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
1章 全身疾患
Na代謝異常
Sodium disorders
神山 貴弘
1
,
土谷 健
1
1東京女子医科大学病院血液浄化療法科
pp.376-378
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201933
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ナトリウム(Na)は細胞外液における主要な陽イオンであり,細胞外液の浸透圧を規定している.そのため,血清Na濃度を適正な範囲に維持することは重要であり,主に腎臓がその役割を担っている.低Na血症では倦怠感,頭痛などを,高Na血症では口渇感,脱力感などをきたすが,症状が目立たず血液検査で初めて異常を発見されることも多い.血清Na濃度の異常をきたす原因としては,体内のNa量の増減または細胞外液量の増減が考えられる.そのため,血清Na濃度の異常をみた際には,Naの出納のほかに,溶媒である自由水の出納についても考える必要がある.本稿で概説する検査項目は,このようなNaと自由水の出納を評価するうえで有用なものである.
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