今月の特集2 smartに実践する検体採取
扉
山内 一由
pp.287
発行日 2016年3月15日
Published Date 2016/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200724
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少子高齢化が加速度的に進行する状況下で,医療従事者には医療情勢の変化に柔軟に対応しつつ,専門技術と知識の向上に努めていくことが強く求められています.地域医療における医療の総合的確保を目的として臨床検査技師の業務に新たな検体採取が追加されたことは,今後の医療情勢を見据えた機知に富んだ柔軟な対応といえます.また,活躍できるフィールドが広がったことによって,臨床検査技師という職種の存在価値を示す絶好のチャンスを得ることができました.しかしながら,新たな業務がチーム医療の1つとして真に機能し,業務を担う側がその存在価値を真に発揮していくには,専門職の最も基本的な姿勢,すなわち専門技術と知識の向上に努めていく不断の努力がまず大切です.本特集のタイトルにある“smart”が意味するように,洗練された技術で賢く業務を遂行する必要があります.医療従事者の最も重要な責務は“根拠に基づく医療”を提供することであり,それは医療情勢がどんなに変化しても変わることがない,決して変わってはならない普遍的な使命だからです.
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