今月の特集1 移植医療を支える臨床検査
扉
山内 一由
pp.1469
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200639
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改正臓器移植法が全面施行されて5年目を迎えました.移植医療にかかる期待はよりいっそう高まってきています.そんな期待の高まりに呼応するかのように,移植医療の技術は飛躍的な進歩を遂げています.最近では再生医療の技術が応用されるようになり,従来のドナーからレシピエントへという移植の概念を一変させつつあります.昨年9月に,iPS細胞由来の網膜色素上皮シートが加齢黄斑変性症の患者へ移植されたことは記憶に新しいところです.今後,移植医療と再生医療の融合は加速度的に進んでいくことが予想されます.移植医療を安全かつ確実に提供するためには,移植適応の可否あるいは移植の成否を判定する際など,さまざまな局面において臨床検査による手厚い支援が不可欠です.当然のことながら,臨床検査室の各スタッフは移植医療の現在を熟知し,その急速な進歩に追随した知識と技術を十分に備えておく必要があります.本特集がその参考となれば幸いです.
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