今月の特集 女性のライフステージと臨床検査
扉
山内 一由
1
1筑波大学医学医療系
pp.883
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201688
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性別と年齢は臨床検査値の判読に際し,最低限留意すべき重要な患者属性です.特に,月経周期,妊娠,出産,閉経といったライフイベントが不可避な女性の場合には,年齢を強く意識しつつデータに目を向ける必要があります.女性に備わっている生体制御機構は,男性より複雑かつ精緻であり,しかもライフステージの影響を受けてその様相は大きく変化します.したがって,女性患者のほうが男性患者に比べて検査値の解釈は断然難しくなります.検査の進め方もまた然りです.
本特集では,女性患者を対象とした臨床検査の進め方,検査結果の解釈および有効な活用法について理解を深めることを目的として,女性の各ライフステージ〔思春期,成熟期(生殖期),更年期,老年期〕に好発する疾患を対象とした臨床検査を取り上げました.
近年脚光を浴びている“女性医療”を支援する臨床検査の今後のあり方について考える契機となれば幸いです.
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