今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
扉
山内 一由
pp.473
発行日 2013年5月15日
Published Date 2013/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103407
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“検査値を活かす”とは,検査値を単なる数字(あるいは画像)ではなく,情報の階層へ高めること,すなわち,診療に有用な知識に磨きあげることです.検査値を情報にし,さらに,さまざまな情報と組み合わせると,その価値は飛躍的に増します.検査値の活かし方次第では,まだ知り得ぬ画期的な診断作法の開発にもつながります.個々の検査値のもつ可能性はまさに無限と言えますが,どのように扱えば,情報としての価値を付与できるのかは難しいところです.
一方,患者さんは,単に値が高いか低いかだけでなく,検査値を付加価値に富んだ情報へと高めてもらい,それに基づいて系統的な医療を受けたいと願っています.言葉やその意味を知らなくとも,EBMやEBLMを求めているのです.
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