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この編集後記は午年から未年に移行する年末・年始の期間に書いています.東京地区は比較的穏やかな年の暮れと年明けを迎えていますが,全国的にはなかなかの荒天に見舞われているようです.普段は雪の便りをあまり聞かない四国でも,大雪による集落の孤立などが報道されています.このところ毎年のように異常気象を感じさせるニュースが世間を騒がせていますが,年の初めにあたって,今年1年が平穏に過ぎることを願わずにはいられません.
さて,今月号の第1特集は「検査システムの更新に備える」です.検査システムに限らず,病院のシステム化,コンピュータ化は現代医療においては必要不可欠な要素になっています.これは50年ほど前にはほとんど考えられることのなかった問題で,現代医療において激変した点の1つです.そして恐らく,現在は医療のシステム化の過渡期にあると考えられます.さらに50年ほどが経過すれば,医療システムはより洗練されたものとなり,人の労力は大きく軽減され,また医療の効率化や安全性は大幅に向上しているでしょう.しかし現在は,残念ながらまだそこまで到達していません.システム化に携わったことのある方はご存じでしょうが,システム化に多大な労力と費用を要するにもかかわらず,なかなか満足のいくシステムが構築されていないのが現状です.本特集は,そのような現状において検査システムを更新する際のknow-howが詰め込まれています.これまであまり焦点が当てられてこなかった内容であり,臨床検査の現場において役立つ点が多々あると考えますので,是非通読していただきたいと思います.これが将来の,より完成された医療や検査システムへの道標になるものと信じています.
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