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今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
発作性夜間ヘモグロビン尿症
Paroxysmal nocturnal hemoglobinuria
大里 真幸子
1
,
西村 純一
1
,
金倉 譲
1
1大阪大学大学院 医学系研究科血液・腫瘍内科学
キーワード:
発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)
,
フローサイトメトリー(FCM)法
,
FLAER
,
CD55
,
CD59
Keyword:
発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)
,
フローサイトメトリー(FCM)法
,
FLAER
,
CD55
,
CD59
pp.303-309
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103830
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●発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)診断には,溶血所見とGPIアンカー型膜蛋白(GPI-AP)の欠損血球(PNHタイプ血球)を検出することが重要である.
●溶血所見として,血清乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)上昇,網赤血球増加,間接ビリルビン値上昇,血清ハプトグロビン値低下が参考になる.通常,1%以上のPNHタイプ血球があれば溶血所見を呈する.
●骨髄不全症候群〔再生不良性貧血(AA),骨髄異形成症候群(MDS)〕における微少PNHタイプ血球(0.003%)の検出は,予後と治療選択において有用である可能性がある.
●PNHの症状は多彩で,時に診断に苦慮することがあるが,さまざまな症状からPNHを疑ってフローサイトメトリー(FCM)を用いた検査を行うことが診断において重要である.
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