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今月の特集2 フローサイトメトリー
発作性夜間血色素尿症血球の検出と定量
Detection and quantitation of paroxysmal nocturnal hemoglouria blood cells
堀内 裕紀
1
1順天堂大学大学院医学研究科臨床病態検査医学(順天堂大学医学部臨床検査医学講座)
キーワード:
GPIアンカー膜蛋白欠損細胞
,
PNH型血球
,
CD55
,
CD59
,
骨髄不全症
,
高精度フローサイトメトリー法
,
高精度FCM法
Keyword:
GPIアンカー膜蛋白欠損細胞
,
PNH型血球
,
CD55
,
CD59
,
骨髄不全症
,
高精度フローサイトメトリー法
,
高精度FCM法
pp.656-662
発行日 2022年5月15日
Published Date 2022/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203010
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Point
●発作性夜間血色素尿症(PNH)は,PIGAの体突然変異によってGPIアンカー膜蛋白欠損血球(PNH型血球)が出現し,これがクローン性拡大することで生じる疾患である.
●GPIアンカー膜蛋白は多種あるが,どの血球にも存在するCD55,CD59もしくはFLAERを使用し,これらの欠損をフローサイトメトリー(FCM)検査で証明することがPNH診断に重要である.
●欧米では溶血や血栓症状が多いが,日本人には骨髄不全症状が多い.骨髄不全症におけるPNH型血球の割合はごくわずかな増加(1%未満)にとどまる症例が多い.
●PNH型血球検出のための従来のFCM検査ではPNH型血球が1%未満の場合の検出感度は低い.高精度FCM法が開発され,1%未満の微量のPNH型血球も検出できるようになった.
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