今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②
扉
山内 一由
pp.1475
発行日 2013年11月15日
Published Date 2013/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103706
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単独の生化学検査結果が病理検査や遺伝子検査のように疾患と1対1の関係を示すことはほとんどありません.しかし,臨床検査に携わる者が,異常値の出るメカニズムをしっかりと把握し,深くデータを読み込む術と目を兼ね備えていれば,たとえ単一の生化学成分であったとしても,確定診断に用いられる検査にも匹敵,時にはそれを凌ぐ威力を発揮するようになります.その最たる生化学成分が血清酵素といえましょう.全ての血清酵素が臓器,組織に由来し,その変動は由来臓器の損傷をダイレクトに反映するからです.アイソザイムを意識し,質的変動にも目を向ければ,血清酵素学的検査の臨床的意義はさらに深みを増します.本特集では,血清酵素の変動を判読するポイントを詳細かつわかりやすく解説していただきました.前号ともどもお役立ていただければ幸いです.
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