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今月の特集1 前立腺癌マーカー
PSAによる前立腺がん検診は有効か?
Does the PSA screening have any significant, practical clinical value?
深貝 隆志
1
1昭和大学医学部泌尿器科学講座
キーワード:
前立腺癌
,
検診
,
前立腺特異抗原(PSA)
,
無作為化比較対照試験(RCT)
Keyword:
前立腺癌
,
検診
,
前立腺特異抗原(PSA)
,
無作為化比較対照試験(RCT)
pp.1469-1474
発行日 2013年11月15日
Published Date 2013/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103705
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■前立腺癌のPSA検診により進行癌,転移癌の比率が低下することは証明されている.さらに近年,死亡率に関してもヨーロッパにおいてPSA検診の有効性を検討した大規模RCTが行われ,前立腺癌の死亡率の低下したことが証明された.
■前立腺癌のPSA検診を受けることによる危険性として,生検に伴う合併症,過剰診断,過剰治療,治療に伴うQOL低下などが挙げられるが,PSA監視療法(無治療で経過を観察)や手術技術の進歩,低侵襲治療(小線源治療など)の出現により,PSA検診を受けることによる不利益は減少しつつある.
■日本では米国に比べ,PSA検診の普及が大きく遅れている.今後日本では公的な住民検診,人間ドック検診,かかりつけ医による前立腺がん検診をさらに普及させるとともに,医師と民間による新たな検診の体制の普及が期待される.
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