Japanese
English
Focus PSA検診は有効か
③前立腺がん検診:死亡率低下効果のエビデンスと将来展望
Screening for prostate cancer:the best available evidence on likelihood of mortality reduction and future perspectives
伊藤 一人
1
Kazuto Ito
1
1群馬大学大学院医学系研究科泌尿器科学
キーワード:
検診
,
前立腺特異抗原
,
前立腺がん
Keyword:
検診
,
前立腺特異抗原
,
前立腺がん
pp.901-910
発行日 2010年11月20日
Published Date 2010/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102152
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要旨 前立腺特異抗原(prostate specific antigen:PSA)を用いた前立腺がん検診の死亡率低下効果については,欧州での無作為化比較対照試験の中間解析とそれ以前の信頼性の高いいくつかの研究結果から確実となっていたが,最近発表されたスウェーデン・イエテボリ研究により,PSA検診による生涯の死亡率低下効果がより正確に示された。PSA検診は,最適な診断・治療システムの進化に伴いより有益なものになっていくことは間違いがないが,利益・不利益に関する最新の情報提供を行い,住民検診や人間ドックなどで広く受診機会を提供することが望ましい。今後は,PSA検診実施による社会的な影響や,他のがん検診や医療施策との間での費用対効果比の比較検証が必要になるであろう。
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