特集 はじめよう,検査説明
生理機能
4 スパイロメトリーの結果は患者の最大努力に依存しますが,努力性肺活量の場合,十分な努力がなされているか否かは,どのように判断しているのですか?
池田 勇一
1
1東京慈恵会医科大学附属病院中央検査部
pp.1394-1395
発行日 2013年10月30日
Published Date 2013/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103681
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1.なぜ最大努力が必要か
スパイロメトリー検査には,肺活量(VC)と努力性肺活量(FVC)がある.どちらの検査も患者の十分な検査への理解と協力が不可欠である.また,検査者も検査の理解と経験(掛け声のタイミングや結果の理解)がないと,患者の最大努力を引き出し,結果を的確に判断することができない.特にFVCでは,フローボリューム曲線のパターンから気管支の状態を推測することも可能となる.したがって,検査者はできる限り少ない回数で,最大努力の結果と,疾患による異常パターン(図1a)とを判断することが重要である.
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