特集 はじめよう,検査説明
血液
14 患者の病態と一致しないFDP,あるいはD-dimerの異常高値は,どうして起こるのですか?
小宮山 豊
1
1関西医科大学臨床検査医学講座
pp.1252-1253
発行日 2013年10月30日
Published Date 2013/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103610
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病態と一致しないFDPとD-dimer(DD)の異常高値では,まず試料の希釈再現性を確認する.原倍では異常フラッグ,希釈による一定値などの情報から原因が推定できる.病態と不一致の検査値を医師に質問された場合,まず患者が重症(結果を急ぐ)か,質問医師がDICや血栓症の治療経験が豊富か,などで説明が異なる.若手が対象の際は,基礎から誤解させないよう問題点を探る.
議論の基本は,以下の通りである.DDはFDPの一部で大小さまざまな混合体として存在し,測定に用いる抗体と標準品の値付けが各社異なる(図1).FDPとDDの会社が異なると(院内検査と外注検査),逆転の可能性がある.
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