Japanese
English
今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
FDPとD-ダイマー
FDP and D-dimer
内場 光浩
1
1熊本大学医学部附属病院輸血・細胞治療部
キーワード:
α2-アンチプラスミン(α2-AP)
,
線溶制御不能状態
,
播種性血管内凝固症候群(DIC)
,
深部静脈血栓症(DVT)
,
フィブリン早期分解
Keyword:
α2-アンチプラスミン(α2-AP)
,
線溶制御不能状態
,
播種性血管内凝固症候群(DIC)
,
深部静脈血栓症(DVT)
,
フィブリン早期分解
pp.144-150
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200695
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Point
●フィブリン分解産物(FDP)およびD-ダイマーは,凝固活性化とそれに続く線溶活性化を総体的に表す指標である.
●FDPとD-ダイマーはフィブリン形成までの時間的影響を受ける.フィブリン形成極早期にはFDPの上昇が著しい.
●FDPとD-ダイマーは線溶系の制御因子の影響を大きく受ける.α2-アンチプラスミン(α2-AP)が低下した線溶制御不能状態ではフィブリン早期分解によってFDPの著しい上昇をみる場合がある.
●FDPもD-ダイマーも抗体特性によるキット間差が存在するのに加え,標準物質も存在しないため,標準化は不可能である.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.