Japanese
English
今月の主題 めまいの生理検査
話題
頭振後眼振・振動刺激誘発眼振
Head-shaking nystagmus test and vibration-induced nystagmus test
大木 雅文
1
Masafumi OHKI
1
1埼玉医科大学総合医療センター耳鼻咽喉科
キーワード:
前庭機能障害
,
前庭動眼反射
,
振動刺激
Keyword:
前庭機能障害
,
前庭動眼反射
,
振動刺激
pp.655-658
発行日 2012年6月15日
Published Date 2012/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103044
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
1.はじめに
めまいを伴う疾患は数多くあり,前庭機能障害が原因なのかその他に原因があるのかを見極めることが重要である.前庭機能障害がある場合,前庭動眼反射経路の異常により,眼振が出現することが多く,眼振の検出が重要である.一側の急性前庭障害により自発眼振が出現することが多いが,時間の経過とともに,前庭代償により自発眼振は消失していく.前庭代償後の自発眼振が消失した状態では,注視眼振・頭位眼振・頭位変換眼振検査により前庭機能障害を検出できない.潜在する前庭機能障害を検出する主な方法はENG(electronystagmography)による温度刺激検査(カロリックテスト)が一般的であるが,検査に時間がかかるため,通常,予約で行うことが多い.
本稿では,通常の外来やベッドサイドで簡便に検査可能な頭振後眼振検査や振動刺激誘発眼振検査を紹介する.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.