今月の主題 食中毒
話題
カンピロバクター感染とギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群
西本 幸弘
1
,
結城 伸𣳾
2
Yukihiro NISHIMOTO
1
,
Nobuhiro YUKI
2
1和歌山つくし医療福祉センター小児科
2国立病院機構新潟病院神経内科
キーワード:
カンピロバクター
,
ギラン・バレー症候群
,
フィッシャー症候群
Keyword:
カンピロバクター
,
ギラン・バレー症候群
,
フィッシャー症候群
pp.717-722
発行日 2009年6月15日
Published Date 2009/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102002
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1.はじめに
グラム陰性桿菌であるカンピロバクター属菌は,18菌種6亜種3生物型から構成されている.なかでもCampylobacter jejuniは,カンピロバクター腸炎の95~99%を占める.C. jejuni腸炎後に続発するギラン・バレー症候群(Guillain-Barré syndrome;GBS)は,その発症機序が解明され,細菌学のみならず神経内科学や免疫学の領域においても重要な存在となっている.本稿では,分子相同性仮説の立証に果たしたC. jejuni感染とGBSとの関係について述べたうえで,その臨床像を規定するC. jejuni遺伝子について解説する.
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