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あとがき
片山 善章
pp.252
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101905
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生体内の必須微量元素は鉄(Fe),銅(Cu)以外に亜鉛,(Zn)マンガン(Mn),セレン(Se),コバルト(Co),クロム(Cr),スズ(Sn),ニッケル(Ni),モリブデン(Mo)などがあげられる.
これらの金属元素の生理的作用および臨床的意義は,本特集を読んでいただくことにして,臨床検査における測定法に関していえば,代表的なFe,Cuはキレート発色による化学的測定法があり,他の金属は原子吸光法で測定されている.特にFe,Cuはキレート発色による同時測定法(Fe,Cuキレート剤はそれぞれトリピリジル・トリアジン,バソクプロイン)などは非常に面白い方法であった.しかし,金属は生理的作用である酵素反応と密接に関係していることから,Na,K,Cl,Ca,Mgなどは酵素反応を利用した酵素法が報告され,Caは実用化されて,現在,日常検査に利用されている.
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