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植物由来化合物によるヒト大腸癌細胞の成長阻害
鈴木 優治
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1埼玉県立大学保健医療福祉学部
キーワード:
大腸癌
,
植物由来化合物
,
増殖抑制作用
Keyword:
大腸癌
,
植物由来化合物
,
増殖抑制作用
pp.1547
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101851
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植物由来化合物(phytochemical)の抗癌作用に関する知見が蓄積されている.著者らはresveratrol,cinnamaldehyde,piperine(それぞれ赤ぶどう,シナモン,黒こしょうに由来)が大腸癌細胞(DLD-1)に対する増殖抑制作用をもつか検討した.実験では,培養ヒト大腸癌細胞に植物由来化合物を最終濃度で1~200μmol/lを加え,24,48および72時間後に生細胞の染色を行い,濃度応答と経時的変化を分光光度法により定量的に測定した.植物由来化合の増殖抑制作用は濃度と時間により異なっていた.cinnamaldehydeは24時間(200μmol/l),48時間(100~200μmol/l),72時間(200μmol/l)に増殖抑制作用を示した.piperineは48時間および72時間(100~200μmol/l)に増殖抑制作用を示した.resveratrolは24時間(50~200μmol/l),48時間および72時間(10~200μmol/l)に増殖抑制作用を示した.いずれの植物由来化合物もDLD-1に増殖抑制作用を有したが,resveratrolは低濃度を一定時間間隔で投与することが著しく効果的であった.これらの植物由来化合物の規則的な低量摂取は,大腸癌予防に有効であると考えられた.
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