特集 ホルモンの病態異常と臨床検査
各論Ⅱ 多臓器,組織におけるホルモン相互間作用
9.心血管内分泌
宮森 勇
1
Isamu MIYAMORI
1
1福井大学医学部第三内科
キーワード:
アルドステロン
,
鉱質コルチコイド受容体
,
酸化ストレス
Keyword:
アルドステロン
,
鉱質コルチコイド受容体
,
酸化ストレス
pp.1361-1366
発行日 2008年10月30日
Published Date 2008/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101798
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はじめに
心臓および血管細胞がナトリウム利尿ペプチドをはじめエンドセリンなど血管作動性ホルモンを産生し,局所および血液循環を介して血管収縮性や体液平衡を制御していることが明らかとなっている.また,内分泌臓器で産生されるホルモンの中には心血管に直接作用して循環調節に関与するものもある.すなわち,ホルモンと心血管は従来考えられていた以上に深く関連していると考えられる.このような領域の進歩と発展を期してわが国でも心血管内分泌代謝学会が設立され,新規の血管作動物質の作用や診断や治療に対する応用が多数報告されている.このうち利尿ペプチド,RAS(renin-angiotensin system)系は他稿で述べられており,本稿ではステロイドホルモンと心血管について概説する.
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