特集 ホルモンの病態異常と臨床検査
各論Ⅰ ホルモンの病態異常と検査
8.生殖関連
4) インヒビン/アクチビン
安部 由美子
1
,
宮本 薫
2
Yumiko ABE
1
,
Kaoru MIYAMOTO
2
1群馬大学医学部保健学科基礎検査学
2福井大学医学部分子生体情報学
キーワード:
インヒビン
,
アクチビン
,
フォリスタチン
Keyword:
インヒビン
,
アクチビン
,
フォリスタチン
pp.1276-1280
発行日 2008年10月30日
Published Date 2008/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101775
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
インヒビンとアクチビンは,卵胞刺激ホルモン(follicle-stimulating hormone;FSH)分泌調節因子として卵巣から単離されたホルモン/増殖因子である.1932年にMcCullaghは下垂体の去勢細胞の出現を抑制する精巣由来の水溶性ホルモンをインヒビンと呼ぶことを提唱した1).その後,卵胞液中にもインヒビン様物質の存在することが報告され,1985年にFSH分泌抑制物質としてインヒビンが2),翌1986年にFSH分泌促進物質としてアクチビンが単離同定された.その後,アクチビンレセプターが同定され,下垂体以外の組織においても細胞の増殖や分化の調節をはじめとする様々な作用を発揮する増殖因子であることが明らかにされている.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.