今月の主題 結核
結核の病態
高齢者結核の特徴と問題点
米丸 亮
1
Makoto YONEMARU
1
1神奈川県厚生連伊勢原協同病院
キーワード:
非定型的臨床所見
,
合併症
,
死亡率
Keyword:
非定型的臨床所見
,
合併症
,
死亡率
pp.1111-1114
発行日 2008年10月15日
Published Date 2008/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101719
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近年,高齢者結核の割合が増加している.高齢者結核の臨床症状は,非定型的なことが多く,診断の遅れも問題となる.血液検査では炎症反応は弱く,リンパ球数低下・低アルブミン血症などがみられる.ツベルクリン反応の陽性化率も低い.胸部X線では空洞形成率が低く,粟粒結核を含む肺外結核の比率が増加する.抗結核薬による副作用や種々の合併症のため,治療不能となる割合が増加する.全身状態の衰弱により高い死亡率を示す.
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