今月の主題 自己免疫疾患の診断
各論―抗体と疾患
抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体症候群
吉藤 元
1
,
三森 経世
1
Hajime YOSHIFUJI
1
,
Tsuneyo MIMORI
1
1京都大学大学院医学研究科内科学講座臨床免疫学
キーワード:
多発性筋炎・皮膚筋炎
,
間質性肺炎
,
RNA免疫沈降法
Keyword:
多発性筋炎・皮膚筋炎
,
間質性肺炎
,
RNA免疫沈降法
pp.525-530
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101596
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皮膚筋炎・多発性筋炎(PM/DM)では病型分類が重要であるが,PM/DMにおいて多様な自己抗体がみられ,自己抗体により分類する試みがなされてきた.PM/DMに特異的な抗アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)抗体は6種類報告されている.抗ARS抗体陽性例では筋症状のほかに間質性肺炎,レイノー現象,多発関節炎,発熱,機械工の手など共通の病像がみられる.また筋病変・肺病変ともにステロイド反応性は良好だが再燃しやすい.抗Jo-1抗体はELISAや二重免疫拡散法で測定できるが,その他の抗ARS抗体は主にRNA免疫沈降法が用いられ,研究室レベルでの測定にとどまっている.
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