今月の主題 自己免疫疾患の診断
総説
膠原病における自己抗体
平形 道人
1
Michito HIRAKATA
1
1慶應義塾大学医学部内科
キーワード:
自己抗体
,
抗核抗体
,
疾患標識自己抗体
,
リウマチ性疾患
Keyword:
自己抗体
,
抗核抗体
,
疾患標識自己抗体
,
リウマチ性疾患
pp.504-510
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101593
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膠原病の患者血清中には種々の細胞成分に対する自己抗体が検出される.これらの自己抗体は特定の疾患や臨床症状と密接に関連し,診断,病型の分類,疾患活動性・治療効果の評価,予後の推測など臨床的に有用である.そのなかで,リウマトイド因子(RF)や抗核抗体(ANA)は特異性が低いものの高感度で,膠原病,リウマチ性疾患のスクリーニング検査として有用である.しかし,これらは健常者や症状が明らかでない患者血清にも検出され,その適切な対処法を理解しなくてはならない.また,膠原病各疾患あるいは特定の臨床像と密接に関連する「疾患標識(マーカー)自己抗体」の臨床的意義を正しく把握することは,膠原病の早期診断,適切な治療方針の選択につながる.
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